マンション管理 FAQ

管理組合資金(お金)に関すること

Q.管理費等の滞納者にはどうすれば良いの?

A.管理費の滞納はマンションの資産価値を毀損すると同時に、将来の計画的な修繕に大きな影響を及ぼします。
決して放置せず、早めのアクションが肝要です。管理会社から組合資産の収支について月次報告があると思いますが、この中に「未収情報」が含まれています。未収者(滞納者)については、うっかり入金忘れの方もみえますが、中には何ヶ月も滞納を続けている悪質な未収者もいます。
管理会社はこのような未収者に対して、管理委託契約に基づき葉書(督促状)や電話による督促業務を行なっていますが、これだけではなかなか解決しません。先述の未収報告に基づき、管理会社担当者同行にて訪問督促、管理組合名で内容証明等を先ず行なうべきでしょう。場合によっては弁護士に介入してもらい、小額訴訟等法的な行動をとる必要もあります。
尚、未収金は、最高裁判所で請求が発生してから5年で時効との判例も出ており、放置しておきますと結果的に管理組合に損失を与えることにもなりますので、くれぐれも早期の対応を行なうようにして下さい。
弊社でも2ヶ月以上の滞納者について書面(督促状)の送付・電話督促、管理組合役員同行による訪問督促を実施し、事態が改善されない場合、管理組合様と協議の上、適宜法的措置のご提案をさせていただきます。(法的措置の執行にあたっては総会決議が必要です。)


《ご参考》小額訴訟制度
少額訴訟制度とは、現在の管理費等の滞納額が60万円以下(遅延損害金は含みません)の金銭の支払い請求の際に利用できる制度です。原則として、1日で審理を終了し、同日判決が出されます。判決に対しては同じ簡易裁判所に異議の申立てができるだけで、地方裁判所への控訴はできません。また、1人の原告によるこの制度の利用回数は、同一年内における同一簡易裁判所の場合、10回に制限されています。

Q.管理費の滞納者が部屋を売却したらどうなるの?

A.その部屋に介在する未収金については次の所有者に請求することができます。ただしその部屋に係わる管理費や積立金ではなく、前の所有者の使用に係わる金額、上下水道使用料、駐車場使用料等は次の所有者に承継されない旨の判例もありますので注意が必要です。
一般的に売買では、仲介会社が滞納状況を買主(特定承継人)に伝え、了承のもとで所有権移転がされますので、滞納金については仲介会社や新所有者から入金がされることになります。
相続によりその部屋を譲り受けされた方(包括承継人)でも管理組合は未収の請求は行なえます。ただし未収の事実を包括承継人が知らない場合もありますので、早めの通知と請求を行なうべきでしょう。

Q.競売となった住戸の滞納管理費の対応は?

A.当該物件の次の所有者(競落人)に対し滞納管理費を請求できます。当該物件が差し押さえとなっている場合は競売に懸かることになります。この場合はまず裁判所へ配当要求をするべきです。管理組合の債権は先取特権(区分所有法第7条及び民法第319の準用)があり他の債権より優先権があります。ただし、不動産の抵当権には優先しません。抵当権が物件の実勢価格より多い場合には配当を得ることが出来ないこともあります。また、競落後の滞納管理費の回収を容易にするため、競落人に対し上申書(滞納管理費の額及び請求書)を提出することをお勧めします。

Q.長期修繕計画では、ある時期がくると管理組合資金がショートしてしまうので、管理費や積立金の値上げをする必要があると言われましたが?

A.マンション新築時(販売時)には、このマンションの管理運営に必要な支出額を基に、収入源である皆さんの管理費や修繕積立金を部屋のタイプごとに按分して毎月の管理費・修繕積立金としています。この毎月の管理費・修繕積立金は将来の皆さんの所得が増えることを前提とした「段階積立方式」がとられているケースがほとんどであり、当初の管理費・積立金は安く設定されています。(この方が購入者の負担も少なくなる販売政策もあります)
このままの金額では当然、計画的な修繕や補修、特に大規模修繕などは実施不可能、または不足分を各住戸から一時徴収することになりますので、お問い合わせにあるような値上げが必要となる訳です。
しかしながら、管理費・積立金の増加は家計にダイレクトな影響を与え、また各家庭の所得も計画通りにはいかない近年の経済環境等により、この値上げには多くの問題もあるかと思います。